2008/11/12

day62 短信


Minneapolis/Eagan, MN発-St. Paul/Oakdale, 泊

2つの美術館とカフェ。

1)Walker Art Center
工藤哲巳(1935-90)の回顧展をやっていた。沢山並ぶ男性器のオブジェ。白黒フィルムの上映もあって、1969年にパリから帰国した彼が鋸山の岩肌に巨大な"さなぎ(=男性器)"を彫るというドキュメンタリーだった。ミネアポリスで昭和の前衛芸術を味わう不思議な気分。 

この美術館に行ったのは、北京オリンピック「鳥の巣」のヘルツォーク&ド・ムーロンによる設計だったから(増築部分)・・・なのだが、特別な印象は残らず。建築が目を引くという点ではフランク・ゲーリーによるWeisman Art Museumがあるのだが、シカゴのプリツカー・パビリオンで見慣れているし、先日も彼が設計したシアトルのSFミュージアムに行ったばかりだったので、今回はパスした。中西部の美術館の建築ではサンティアゴ・カラトラバ設計のミルウォーキー美術館新館が一番好きだ。


2)Minneapolis Institute of Arts
総合美術館だが、シカゴ美術館が直球ド真ん中なら、ミネアポリス美術館は多彩な変化球といった感じで楽しめた。例えば、O'Keeffeだったら花や動物の骨というのが定番だが、ここではCity NightというNYの夜の高層ビルを連想させる絵だったりする。ずらりと揃った著名な写真は勉強になったし、日本の江戸時代のコレクション等も充実していた。しかし・・・かなり目立つ所に、巨大な村上隆のオブジェがあった。うーむ。上述の工藤哲巳展といい、今のミネアポリスは日本のキワモノに目が向いているのだろうか。

それにしても、美術館が無料というのは太っ腹だ。